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Posted by ミリタリーブログ  at 

2016年12月24日

射的そして射撃

こんにちは、MBホーネットです。

寒くなりました。
ここ八戸市でも例年より早い降雪を向かえ、冬の訪れが早かったように思います。
チームとしての活動も11月いっぱいで終了、来期の活動までサバゲは冬眠期間ととなります。
フィールドから雪が消えるまでサバゲはお休みですが、この期間のんびりしているわけではありません。
夏の間にできなかった事、ガンの使い方、技術のブラッシュアップとなります。
人間とは不便な生き物で、ちょっと時間が経つと基本を忘れ、おかしな自己流の撃ち方やクセが身についてきます。
それをほおっておくと身体に染み付いてしまい、矯正するのに苦労する事になります。
冬。寒く暗く辛い季節ですが、来期フィールドでのステップアップのために力を溜めて行きましょう。


サバゲも一段落したこの時期、トレーニング期間と重なってちょうどいいタイミングですので、今回はガンを取り扱う者の最大のテーマである「弾を当てる」という事についてお話したいと思います。

最初に皆様がガンを手にした時に撃ったターゲットは何でしょうか?
ガンの箱に付属されたターゲットペーパーでしょうか。マッチ箱?、ペットボトルの蓋?、カセットコンロのボンベのキャップ?、いきなり人を撃ったという方は余り聞いた事がないので、こんなとこでしょうか?
つまり最初にガンを手にした者が試したくなるのは、そのガンの持つ「精度」という事になります。
照準したターゲットに、ボツンと穴が開き、狙った蓋が弾け飛ぶ快感はガンを撃った者にしか分からない独特のモノです。
次に試したくなるのは、どれだけ遠くのターゲットに当てる事ができるのか?、又はより小さなターゲットに当てる事です。
この段階で「精度の追求」という事になります。
そして、この精度追求というテーマはガンを趣味とする限り永遠に続きます。
狙ったターゲットを正確に撃ちぬく。
これが射的の原点です。
現在は様々に枝分かれし、ひたすら一点の精度を追求するブルズアイ競技から空中に射出されたターゲットを撃ち落すクレー射撃のように、多彩な競技として皆様に親しまれておりますね。
ここ日本でも、トイガンによるAPSカップが有名です。
さて、我々サバゲーマーもガンの能力の追求というテーマから目をそらす事はできません。
まずはサバゲを始める前に、最低限人間の上半身くらいに当てる程度の腕がなければフィールドに入る意味はないのでは?と自分は考えます。
しっかりとした取り扱いとマナーを学び、射的の基礎を身に付けた者と、全くの素人がなんの知識経験もないままフィールドに入るのでは、すでに出発地点から差がついてしまいます。
敵に発見され、派手に銃撃を受けたのにカスリもしないという現象を、皆様もフィールドで幾度か経験した事があるのではないでしょうか?
自分も有料フィールドに遊びに行くたびに良く経験します。
連続する銃声とともにBB弾特有の白い弾道が周辺を飛んでいきます。
ステップバックと共に銃撃してくる敵を確認し、立ち木やバリケードの陰から3発のセミオート射撃を加えます。
ヒットコールが聞こえ、不思議そうな顔でこちらを見ながら退場して行く者、驚いた顔を見せる者、首を傾げる者、どこから銃撃されたのかすら気がつかない者・・・その反応は様々ですが、彼らの心情は一様に「えっ、当たってないの!?」ではないでしょうか。
彼らの殆どは撃ちだされたBB弾を見てから弾道を調整しています。つまり最初の数発は全くの外れ弾という事になる訳です。
撃たれたこちら側としては、ありがたい事に、狙っています。と宣言されてから撃たれるようなものなので、やすやすと回避できるうえにその所在までも教えてもらっているような状況なのです。
最初のうちはそれでも楽しいのでしょうが、ちっともヒットを取れず毎回簡単にキルされるようでは、いずれウンザリしてくるのではないでしょうか。
このような観点から見ても、最低限の練習と知識を身につけるべきだと自分は考えるのです。

では本題に入りましょう。
まずは射的です。
ここで学ぶべき事はガンの取り扱い方、正しい照準の取り方、マナーとしっかりした射撃姿勢です。
つまりは基礎知識も同時に学ぶのです。
ガンの取り扱い、ガンの撃ち方、弾をターゲットに正確に撃ち込む。
この三つは連続した一つの動作として、普段は特別に意識する事無くガンを扱っているかと思います。
しかしこの三つは似て異なる物とお考えください。
安全なガンの取り扱いと様々な体勢からの射撃、そして撃った弾を正確にターゲットに入れるには、それぞれ別々の知識と技術が必要です。
まずガンケースから取り出したガンの現状を確認します。
ボディに傷やヘコミ、クラック等の異常がないか、セーフティは掛かっているか、バッテリーやガンのコード、コネクターに異常はないか、ダットの状態は?、マグウエルを覗いてゴミや泥等の異物はないかなど、ラフチェックは必ずおこなってください。

最初は室内での練習が楽でしょう。
5メーターから7メーターも距離があれば十分です。
ダンボールの板に黒点を描き、それを撃ちます。
出来れはガンの上手い人に横についてもらって、アドバイスを受けながらの練習すれば上達が早いかと思います。
最初は上下左右バラバラに弾痕が散ります。
ダットサイトやスコープなどは練習の障害になるだけです。シンプルなアイアンサイトで、一点を照準する練習を繰り返してみてください。
ここで重要なのは安定した射撃姿勢と呼吸の調整、そして正確なトリガーコントロールです。
以前のブログで説明した通り、ガンを4点でしっかりと支持し、呼吸とともに揺れ続けるフロントサイトを,自分の心のタイミングに合わせてターゲットに入れます。その動作とトリガーのコントロールを同調させるのです。
言葉で表現するのはちょっと難しいのですが、簡単に言うと、全ての動作と心のタイミングを、トリガーを絞り落とすその一瞬に同期させるのです。
どれか一つでもずれると思ったところには決して着弾してはくれません。
初心者の射的を見ていると、まずジーッとターゲットを照準し続けて、サイトが合った瞬間にトリガーを落とします。
つまりサイトが合うタイミングを待ってからトリガーを落とすわけで、これでは全ての動作を同調させるのは至難の業となります。
揺れ動くサイトが合うタイミングを待つのではなく、積極的にサイトをターゲットのセンターに持っていくのです。
ここで重要視すべき事は当たった当たらないではなく、どれだけ小さく集弾をまとめる事ができるか。という事です。
先に書いた要素の同調率が高まれば高まるほどグルーピングは小さくなり、最終的にはワンホールとなります。
射的の最終的な目標は自在にターゲットに弾を撃ちこむ事にあるわけで、ここでのトレーニングはいずれ射撃の基礎としても非常に重要な位置を占める事になります。

続いて射撃のトレーニングと続いていく訳でありますが、傍目には練習の内容に特に大きな違いはないように見えでしょう。
タロンの室内トレーニングの様子を初心者が見ても、ただ黙々と何枚かのターゲットに弾を撃ち込んでいるだけで、その違いは分からないかと思います。
では射的と射撃では一体何が違うのでしょう。
一番の違いは銃口を向けるターゲットの違いです。
射的では一方的に撃つだけの物だったターゲットが、走り、隠れ、撃ち返し、時にはこちらの裏をかこうとし、そして複数に増えたりします。
つまり敵という反撃してくるターゲットに変化すると同時に、敵から見る自分もターゲットであると認識されている事です。
この状況下を射撃戦又は戦闘状態と呼ぶものであり、射的の技術だけでは状況を突破する事は難しくなってきます。
この段階では戦闘状況を読み、それに対応する知識と能力が必要となってるわけです。
それは大きく分けて二つあります。
まずは射的技術の延長となる能力です。
例えば、走っている敵のどのくらい前を撃てば当たるのか?。同時に射撃戦に入った時、敵より早く撃てるのか?。今の位置からバリケードの隙間に見えている敵に当てる事が可能か?・・・など自分の射撃技術を正確に判断し、そして全力を出し切る事ができなければなりません。
ここで新たに修得しなければならない技術「正確な距離の把握」という問題が出てきます。
これは射撃には必要不可欠な要素であり、射撃技術の優れた人間ほど、この空間認識能力が高い事になります。
お互いの相対位置を正確に割り出せなくては動き回るターゲットに当てる事は難しいでしょう。
また、遠距離の敵を撃つ状況は難しいであろう事は、サバゲを数回こなせば直ぐにお分かりになることと思います。
まあフルオートでバラ撒けば何とかなる事もありますが、偶然に頼っているようでは当てたのではなく、たまたま当たっただけの事であり、それが毎回通じるほどサバゲは甘いモノではありません。
自分の能力で正確に撃ち込める距離を理解することが、射撃技術を向上させるための前提条件の一つとなります。

では何が遠距離射撃を難しい物にしているのでしょうか?
まずは最初に述べた距離の正確な判断、そして風読みの技術、次に自分のガンの精度とホップ強度の把握、着弾までのタイムラグの間にターゲットがどのように動くのか。明るさの違いによる距離感の変化、プラス使用しているBB弾の重量による弾道の低伸度の差や精度誤差など、きりがないほどの複雑な要素が絡んでくるため、戦闘と言う状況下で瞬間的な判断をするには射撃管制システム並みの計算能力が必要となるからです。
当てる自信のない遠距離攻撃は敵に警戒されるだけで、余り意味の無いモノと考えるのが無難でしょう。
また、遠いか近いかという判断は個人の射撃技術に大きく左右されるものであり、腕のいいゲーマーは時にとんでもない遠くの敵に正確な一連射を撃ちこんで見せたりもします。
この技術だけは無意識下の弾道予測が必要であり、身につけるにはかなりの練習とセンスが伴います。

サバゲで直面する難しい状況を打開、又は有利に運ぶにはもう一つ「戦況判断」と言う技術が必要になってきます。
これは刻々と変化する状況に対応するための物であり、ただただ目の前の敵と撃ち合うのではなく、次に起こりうる状況を有利に進めるための予測判断と常に周囲の警戒と変化を見逃さず戦況判断の材料とする能力です。
自分が戦う時に心がけている事は、できるだけ戦闘をしない。という戦い方です。
おかしな表現に聞こえるかと思いますが、敵に気づかれること無く一発で倒してしまえば、自分が被弾するリスクは極限まで低くする事が可能という考えに基づいています。
逆にダラダラといつまでも撃ちあっていては、良い事は一つも無いであろうことは賢明な皆様にはお分かりかと思います。
敵を撃つという行為自体は何も難しい事ではありません。
その攻撃態勢に入るための様々な下準備の方が遥かに難しいのです。
素早く走り、バリケードの影に隠れ、匍匐し、敵の裏をかく事を考え、時には他の敵に撃たれるかもしれないプレッシャーに耐えながら、影のように静かに歩を進めることもあります。
そういった苦労が無事実れば、敵に全く気配を悟られず1発喰らわせることができるわけです。
そのためには、次の状況を考えながら戦闘を継続していかなくてはならなくなります。
味方の位置、敵の位置する方向と距離をしっかりと把握しながら戦う事で、ずいぶんと楽に戦いを進める事ができるはずです。
戦いに勝利を収めるために必要な物はハイサイクルガンや長射程のガンなどではなく、しっかりした技術、正確な知識、戦況を判断できる経験です。
例えるとするなら、木刀を持つ剣術の高段者に真剣を手にした素人が挑みかかるようなもので、結果を見るまでもないでしょう。
そして信頼できるチームメンバーがいれば、それは最高の剣と盾となります。
戦闘能力の高いチームと、それを十全に使いこなす指揮能力があれば、どのような敵を前にしても恐れる事などないのだと、自分は確信しています。


とある会場を借りておこなっているトレーニング風景です。














2016年もあと数日で終わります。
皆様、今年も充実したサバゲライフをお楽しみいただけましたでしょうか?
また来年も皆様とフィールドでお会いしたいものです。

師走で慌しい状況ですが、風邪、事故などに気をつけて、良い新年を迎えてください。
では、また。

2016年12月24日  BLACK TALONリーダー MBホーネット











































  


Posted by TALON  at 01:36Comments(0)